2023年1月8日(日)に会員に呼びかけて、共同史料整理を実施しましたので報告いたします。
今回、整理対象としたのは、明治期の小中台村(現千葉市)の文書一箱です。2021年末にネットオークションに出品され、千葉市史編さん担当者と連携して購入しました。現在は千葉市立郷土博物館で保管されています。

以下、具体的な活動内容について報告いたします。
・日時:2023年1月8日(日) ・場所:千葉市立郷土博物館 講座室 ・参加者:会員等9名、当ネット運営委員4名(小関悠一郎、五味玲子、鈴木凜、小野寺華子)、 千葉市史編さん担当2名 ・作業内容:史料の現状記録、古文書の封筒詰め・番号付与、仮目録の作成(手書き)、史料の撮影
当日は、文化財関係者・学校教員・学生・地元の方など様々な方にご参加いただきました。 文書整理への熟練度は様々でしたが、手練れの方をリーダーとして協力し合い、約150点(全点)の資料を封筒に詰め、その過半について仮目録を作成することができました。

今回の共同史料整理は、元の所蔵者や現地をいったん離れてしまった資料の埋没を防ぎ、資料の存在・価値の再認識と共有を行うこと、また、会員が協働して作業する経験を積む機会とすることを目的として行ったものです。 史料整理の際には経験豊富な会員の方々がフォローする形で進めていきますので、経験の有無は問いません。 ご興味のある方は今後の共同史料整理にぜひご参加ください。

今回ご協力いただいた千葉市立郷土博物館、参加者の皆様には厚く御礼申し上げます。 次回もよろしくお願いいたします!
(小野寺記)
千葉資料救済ネット2022年度総会・勉強会を開催しました。
オンラインでの開催となりましたが、報告者・運営委員は千葉大学に集まって運営にあたり、無事終了することができました。
総会では、県内の機関および民間に収蔵されている資料の適切な保全に関わる諸活動を行うことなどの活動方針案、活動報告・会計報告案が承認されました。
これをうけて、運営委員を中心に今年度の具体的活動に取り組んでいきたいと思いますので、引き続きご協力のほど、どうぞよろしくお願いいたします。
総会の後には、以下の3報告による勉強会を開催しました。
報告①:小関悠一郎「地域資料としての公文書・古文書」
報告②:柏原洋太「千葉県文書館に望まれる公文書・古文書の防災政策とその課題」
報告③:宮間純一「房総における近世庶民史料調査委員会の調査活動と文書群のその後」
報告をうけた議論では、文書館、研究機関、資料ネットの役割や連携、また、過去に行われた史料調査にいかに学ぶかといった点に議論が及び、千葉資料救済ネットが活動していくにあたって必要な多くの知見が得られました。
報告者・参加者の皆様には厚く御礼申し上げます。
今年度も千葉資料救済ネットの活動にご理解・ご協力を賜りますよう、どうぞよろしくお願いいたします。
千葉歴史・自然資料救済ネットワーク運営委員よりお願いいたします。
7日夜の千葉県北西部を震源とした地震による、県内外の被害が明らかになってきています。
被害に遭われた方々に、心よりお見舞申し上げます。
千葉資料救済ネットでは、公民を問わず、広く被災資料の有無について情報を収集しております。
お気づきの点やご意見・ご相談などがありましたら、当資料ネットまでお問い合わせ下さい。
chibasiryounet@gmail.com
当ブログ記事の配信については、twitterでもお知らせしておりますので、ご案内いたします。
https://twitter.com/8dahbfQJ8XTMRCH千葉資料救済ネット事務局
千葉資料救済ネット事務局より、シンポジウムのお知らせです。
9月11日(土) オンライン(Zoom)にて、
自治体アーカイブズ研究会主催シンポジウム「公文書管理法後の自治体と文書管理」が開催されます。
公文書管理法施行から10年が経過しました。同法は、国だけではなく地方自治体の公文書管理にも多大な影響を与えてきました。本シンポジウムでは、これからを展望するために、地方自治体における公文書管理の現状と課題を具体例から検討・議論します。
日時:2021年9月11日(土)13時00分~17時00分
開催方式:オンライン(Zoom)
参加費:無料
申し込み:下記フォームより事前参加申し込みが必要
https://forms.gle/ivoGMDE2oqyuB1bj7*上記URLでフォームが開けない場合、下の中央大学政策文化総合研究所のHPよりフォームを開いてください。
ご登録いただいた方にZoomのURLおよび予稿集をお送りします。
冊子体の予稿集は数に限りがあるため、先着順とします(在庫切れの場合でも電子媒体で配付いたします)。
【プログラム】
・基調報告1「自治体における公文書管理の今日的課題」宮間純一氏(中央大学文学部)
・基調報告2「公文書管理法と自治体~法律への副反応?~」早川和宏氏(東洋大学法学部)
・基調報告3「千葉県文書館における誤廃棄問題以後の取り組み」柏原洋太氏(千葉県文書館)
・個別報告1「石川県における公文書管理と公文書館設置」工藤航平氏(自治体アーカイブズ研究会)
・個別報告2「熊本県の公文書管理とその体制」鈴木直樹氏(中央大学広報室大学史資料課)
・個別報告3「公文書管理法以後の公文書管理の現状と「課題」―福島県を事例にして」高江洲昌哉氏(神奈川大学国際日本学部)
・個別報告4「香川県における公文書管理の現状」手塚雄太氏(國學院大學文学部)
・個別報告5「山形県における公文書管理をめぐる動向と民間史料の保存」小関悠一郞氏(千葉大学教育学部)
・討論
詳しくは下記のHP、並びにチラシをご参照ください
https://www.chuo-u.ac.jp/research/institutes/policystudies/event/2021/07/55413/
以前、本ブログでお知らせしました旧東京帝国大学第二工学部木造校舎について、歴史学研究会が中心となり、保存を求める要望書を提出しました。
千葉資料救済ネットもこの要望に賛同し、千葉歴史学会・茨城史料ネット等と共に、連名で要望書を提出いたしました。
千葉大学西千葉キャンパスに接する旧東京帝国大学生産研究所跡地には、戦時期に建てられた木造校舎2棟が現存していますが、現在解体計画が進行しています。
戦時期の様相の一端を今に伝える貴重な歴史的建造物が、文化財として保全され、後世に受け継がれていくことを望みます。

千葉大学西千葉キャンパスに接する旧東京大学生産研究所跡地(以下、旧生産研跡地)に現存する木造校舎の解体(予定)について、2021年7月16日付東京新聞に記事が掲載されています。
https://www.tokyo-np.co.jp/article/117035?rct=thatsu千葉歴史・自然資料救済ネットワークとしても支援が出来ないかと考えており、以下、簡単に経緯を説明いたします。
二工木造校舎アーカイブズ https://niko-u.com/ より旧生産研跡地及び千葉大学西千葉キャンパスは、1942年に設置された旧東京帝国大学第二工学部の跡地を利用したものです。
第二工学部はアジア・太平洋戦争の開戦直後の1942年4月、時局柄、軍事研究を含む工学技術者養成の要望の高まりを受けて開学しました。
周辺には、鉄道第一連隊や陸軍兵器補給厰などのほか、千葉陸軍戦車学校や千葉陸軍防空学校などがあり、「軍都千葉」における研究・教育機関の一つとして位置付けられます。
この旧生産研跡地には、戦時期にかけて建てられた木造校舎2棟が現存します。
2017年には東京大学生産研究所が柏市に移転したため、跡地利用について東京大学・千葉大学・千葉市の三者で開発計画が進められていますが、そのなかで木造校舎を含む全ての建造物の解体(更地化)が計画されています。
大学キャンパスの移転やその後の再開発計画に伴って貴重な歴史的建造物が失われようとしています。
東京大学や千葉大学の教員有志が保存と活用を求める働きかけを行っていますが、千葉歴史・自然資料救済ネットワークとしても支援が出来ないかと考えております。
まずは現状とその問題点ついて広く共有し、できる限りの取り組みを行っていきたいと思います。
今後も状況に応じた対応を検討していきたいと思いますので、ご協力のほど、どうぞよろしくお願いいたします。(檜皮・小関)
当ネットへの寄贈資料をご紹介いたします。
先日、地域歴史文化フォーラム福島「東日本大震災・原発事故の記録・記憶を伝える―ふくしまの資料保全活動の10年―」報告書を、神戸大学よりご寄贈いただきました。
同書は、2020年11月29日に科学研究費補助事業特別推進研究
「地域歴史資料学を機軸とした災害列島における地域存続のための地域歴史文化の創成」主催で開催されたフォーラムの報告書です。

ご寄贈くださいました神戸大学様には厚く御礼申し上げます。
寄贈資料は、当ネットの事務局で保管しております。
2020年度から運営委員を中心に取り組んだ、千葉市在住Ⅰ氏所蔵資料の調査・保存活動について報告いたします。
茨城県出身者の中国戦線での従軍関係個人史料を主とするⅠ氏所蔵資料の保存活動は、所蔵者から相談を受けた茨城史料ネットより、当ネット共同代表(檜皮)に照会があり、千葉市立郷土博物館(千葉市史編さん担当)の協力を得て行ったものです。
以下、具体的な活動について報告します。
〇第1回Ⅰ氏所蔵資料調査
・日時:2020年10月8日(木)
・場所:千葉市立郷土博物館
・参加者:当ネット4名(久留島浩・檜皮瑞樹・小関悠一郎・鈴木凜)、千葉市史編さん担当、史料所蔵者(Ⅰ氏)
・作業内容:所蔵者からの聞き取り、史料現物の確認、取扱について打合せ


〇第2回Ⅰ氏所蔵資料調査
・日時:2021年4月7日(水)
・場所:千葉市立郷土博物館
・参加者:当ネット3名(久留島・檜皮・小関)、千葉市史編さん担当、埼玉大院生1名、千葉大学部生3名
・作業内容:史料撮影、仮目録確認(千葉市史編さん担当作成)
※4月24日(土)補足調査(檜皮)
〇茨城への引き渡し
・日時:2021年6月13日(日)
・場所:千葉市立郷土博物館
・立ち合い者:檜皮、佐々木氏(茨城ネット)、千葉市史編さん担当
当該史料は、6月15日(火)に茨城県内最終保管先への搬入が完了しました。
復員後の生活を詳細に綴った日記をはじめ、貴重な史料が含まれています。今後、保存・活用されていくことを期待したいと思います。
この間、貴重な史料をご寄贈いただいた所蔵者様、茨城史料ネットの皆様、千葉市立郷土博物館、その他ご協力いただいた皆様に厚く御礼申し上げます。