今年最後の修補です。手こずっていた虫損史料の完成を目指していたのですが(タイミング的には出来たのですが)、朝から「和本作り」をすることになり、修補史料の完成は年越しとなりました。年明けに、市民を対象にした「和本作り」講座があります。修補スタッフの方が助手としてお手伝いされるので、この講座の前には、修補スタッフ全員がおさらいのため、和本を1冊作る機会をいただけます。私にもその機会をいただいたので、一...
四苦八苦した虫損史料ですが、最終判断として、「裏打ち」をすることにしました。裏打ち紙を貼るにあたって、失敗しました(T_T)裏打ちをする前に、継ぎ紙の2枚目、下の欠損部分に足し紙をし、本紙2枚を繋ぎ、乾燥させました。そのあと、裏打ちをするため本紙全体に湿りを与えるます。ポリエステルで本紙をサンドし、刷毛で水気を加えたのですが、これが大失敗…。ポリエステル紙の性質は、水で濡らしても紙は伸びないこと。そ...
虫損の多い資料に当たったとはいえ、ちょっと時間がかかりすぎていることを、大いに反省しています。今朝から、私と同じように虫損の多い資料にとりかかった方は、端から黙々と虫損を埋める作業を続け、夕方にはほぼメドがついていました…。その資料にも裏に継ぎ目印があり、また和紙が厚めでしっかりしていたので、裏打ちはせず虫損直しのみで仕上げるとのことです。私が手がけてきた資料は、下が一部欠損しているため足し紙が必...