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古文書修補・研修日記44

今日は、最後の「重なり文書」を裁断し、新しい資料に入りました。
久しぶりに、大きな一紙文書。一枚物で、虫損は少ないのですが、ちょっと紙が弱っている箇所があったので、裏打ちをすることにしました。クリーニングのあと、すぐ虫損直しをして裏打ちします。
「(資料が)大きいから、裏打ち紙を貼るのが大変よ」
とベテランのスタッフさんからアドバイス。まさにその通りで、糊で濡れた和紙に「裏打ち紙」を置く位置を見誤ると、やり直すのが大変です。目測を誤って、案の定「裏打ち紙」を置き直すことになりました。一度濡らしてしまった「裏打ち紙」は、時間が経てば経つほど水分を吸って、和紙が伸びてしまいます。息を殺して、一気に正確な位置に「裏打ち紙」を貼らなければいけないと、久々に思い出しました。

午後から、資料ネットの勉強会でも体験させていただいた「こよりの結び方」のキッドを作る作業をお手伝いさせていただきました。
白井市郷土資料館で明日(8月27日)から博物館実習の学生さんが来るそうですが、その学生さん達も「こよりの結び方」を体験するそうです。そのキッドは毎回横山先生が用意されているのですが、今回は後学のために、キッドの作り方から学ばせてもらえることになったのです。
資料ネットの勉強会のときも、キッド30個はすべて横山先生が用意してくださったのですが、今回、そのキッド作りをやってみて、とにかく用意するモノが多く、細かく、とても大変だということがわかりました。

一部、足りないキッドがありますが、以下、写真で簡単に紹介します。
まず、「台紙の元」を作りました。左右対称に穴が空いていますが、片方には事前に見本を結びつけ、体験者は、結び方の指導を受けつつ、見本を参考に同じようにこよりを結んでいきます。
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「こよりキッド」には、穴のあいた台紙と、こよりが必要な分だけ付いてきますが、今日は、そのこよりも用意するところからやりました。
下の写真右は、こよりを結んだ完成品です。片方は先生が事前に作っておき、体験者が反対側を埋めていきます。
写真左の一番下2本は、細いこよりを作ったものです(体験用と併せて2本作る)。こよりを作る前の紙と、その紙をこよりにしたものです。これを半分に切って、写真右の完成品でいうと、一番下にある2つのこより結びに使います。
写真左のその上にある2本は、帯状のこよりを作る紙と、帯状にしたこよりです(体験用と併せて4本用意)。完成品の下から2番目、3番目になります。
写真左の真ん中、長いこより(2本用意)は、完成品の下から4番目。
写真左の、その上の紙とこより(6本用意)は、下から5番目、一番上、1本を半分に切って上から2番目・3番目に使います。
写真左の上から2番目(2本用意)は、完成品の上から5番目、写真左の一番上(2本用意)は、完成品の上から4番目になります。
1 (2)
このように、一つのキッドを用意するのに、台紙に穴を開けるところから始め、こより用の和紙を裁断し、必要なこよりを作らなければいけません。体験者用のこよりも事前に用意しているので、その分とあわせて、1キッドに18本のこよりが必要なことになります。こより作りは基本ですが、慣れない私が18本のこよりを作ると、腱鞘炎の一歩手前状態になります。

実は、台紙とこよりを作るだけで、時間が来てしまいました。
もう一度、改めて先生に「こよりの結び方」を教えていただかなければ…。こより結びは簡単そうでいて、とても奥が深いのです。

〈研修日2015/08/26 後藤恵菜〉
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