みなさん、こんにちは。
この「ネットワーク通信」は会員相互の交流をはかり、また、資料ネットを広く世間の方に知ってもらうために行うもので、会員が交代で簡単な文章をブログ・ML上に発信し、それをリレー形式でつなげていこうというものです。
第12回目のリレー走者は木更津市郷土博物館金のすず の 多田あゆ美さんです。
よろしくお願いいたします!
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ネットワーク通信12
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皆さん、こんにちは。多田あゆ美と申します。
初めましての方々が多いと思いますので、まずは自己紹介です。
現在の勤務先は、木更津市郷土博物館金のすずに所属しております。今年度の主な担当事業は、教育普及事業と博物館友の会です。また、専攻を分野に分けると歴史になります。
歴史分野を専攻するきっかけとなったのは、大学の博物館実習課程でした。修了した大学では、「古文書解読法」という授業の試験で一紙のうち8割読めないと、博物館実習課程を受講できないシステムでした。必要に応じて読み始めた古文書でしたが、自分で読める楽しさを知る機会となりました。その気持ちは今も変わらずです。
千葉資料ネットを知ったきっかけは、古文書の修補に参加したことです。当館にも修補が必要な資料が多々あり、少しでも資料に優しい環境づくりができたらと思い会員になりました。その後、君津地方公立博物館協議会と勉強会の共催や常総市へのレスキュー等の情報提供をいただいております。
そろそろ本題です。11月中旬、歴史民俗資料館等専門職員研修に参加しました。全国から歴史・民俗資料を管理する学芸員の方々とお話をする機会がありました。その内容を独り占めするのは大変勿体ないので、皆様で共有できれば幸いです。
研修初日の意見交換会で、最近気になることや各館が抱える課題等を含む自己紹介をしました。そこで話題になったのは、災害時の資料レスキューを含む地域連携と博物館のリニューアルについてです。
私の印象に残っている方は、「自分が勤めている間に地震があることは覚悟した。そこで今からできることをしたいと思う。阪神淡路・東日本大震災の双方とも大きな被害はなかった。だからこそ、他館から情報提供をいただきたい。」と言い切った方がいました。
当館の状況を考えると、災害時の資料保全に関する覚書は締結しましたが、近隣市との締結であるため、同時被災の可能性が多々あります。結んで終わりではなくて、資料リストの作成や同時被災に備え何ができるか改めて考える必要があることを認識しました。
また、博物館のリニューアル等が非常に多くなる時期に差し掛かっています。災害に強い・来館者に優しい博物館とは何かをみんなで考える必要があると思っております。
さらに、被災資料の処置について具体的な事例を知りたいとの話もありました。本市では、館蔵資料や本庁にある歴史的公文書をどのように管理・保存すればいいか、難しい問題です。常総市で見た、たった1週間でキノコが茶封筒から生えている状況で、自分は何ができるか考えること、非常につらいですが必要です。
研修を主催した方々が何度も伝えていたことは「博物館同士の横の繋がりを大事にして下さい。研修の内容よりも、この場で出会えた同じ志をもった同世代の方が将来大切になるでしょう。」とのことです。千葉歴史・自然資料救済ネットの繋がりについても同じ様に、大切な横の繋がりです。大事に長くお付き合いしたいと思います。
今回中心となったのは「災害時の資料レスキュー」についてです。日々直面している課題ではありますが、目の前のことが中心でついつい過ぎ去ってしまうのが現状です。しかし、ネットワーク通信によって改めて考える機会をいただきました。今後も何卒お付き合い下さいませ。
さて、次は久留里城址資料館 布施恵子様にバトンをつなぎたいと思います。布施さん、何卒よろしくお願い申し上げます。
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