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古文書修補・研修日記54 (和本作り)

2016年が始まりました。
今年もよろしくお願いいたします。

新年最初の修補研修は、「和本作り」から始まりました。

郷土資料館では、市民の方対象に「和本作り」講座を開いていますが、
修補スタッフの有志の方々も、指導のお手伝いに参加されています。
そのため、講座の前に、スタッフの皆さんが「和本作り」をおさらいする時間があるのです。
私も「和本作り」を体験させていただいて今回で3回目になりますが…。

今日は、「和本作り」の大まかな流れをまとめておきたいと思います。

【主な道具】
表紙・裏表紙各1枚(千代紙などを貼った厚手の和紙)、本紙にする和紙(適宜)、こより(10㎝くらいのもの1本)、角裂2枚、
目打ち、目打ち台(厚さが1㎝程度あるベニヤ板など)、目打ち叩き、ハサミ、ものさし、カケベラ、布団針、たこ糸

【主な流れ】
1)本紙にする和紙を半分に折り、少し重しをしておく
2)こよりを作る
3)本紙に仮止め用の4つ穴を開ける(本来の綴じしろより1ミリほど内側。縦の長さを4等分し、1/4と3/4の位置から上下に8ミリのところに穴をあける)
4)こよりは半分に切って仮止めに使う。固結びにはしない(二重にからげ、こよりを叩いて平らにするのみ)(写真左↓)。
仮止、裂
5)角裂を背表紙の上下に貼る(角裂の大きさは、縦23ミリ〈参考値〉、横は本紙の厚みプラス10ミリ程度)(写真右↑)
6)裏表紙から、本紙と表紙を合わせる(点糊で固定)。裏表紙の四隅を扇形にカットし、カケベラを使って、ノド→天→地→小口の順に、余白(折りしろ)を内側に折り込む。小口の余白は、ノドから仮止めまでと同じくらいにしておく(=本体の綴じ位置より短めにする)
7)余白の重なった部分を切る
8)裏表紙と本紙の外側(=見返しになる部分)を糊づけする(小口の部分だけ、天地各1㎝ほどはずして糊付け)。
※表紙も同様につける
9)綴じ穴を4つあけ(ノドから1㎝くらい。一番上と一番下の穴は角裂に合わせる。1穴と4穴の間の長さを3等分して残りの2つの穴の位置を決める)、針と糸(和本の縦の長さ×2あればよい)を使って綴じる。
10)表紙に題簽を貼る(余白は上:左=3:2)。綴じ部分に沿って、カケベラで折り線を入れると使いやすい。
和本
↑今回の作品

和本作りの流れをざっくりとまとめました。
実際は、カケベラの扱いが難しかったり、綴じる順番などもありますが、このブログで説明するにはちょっと限界があるのでご容赦ください。また折々、ポイントをご紹介していきたいと思います。

次回は絵図面の修補にとりかかります。
〈研修日:2016/01/13 後藤恵菜〉


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