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古文書修補・研修日記72

まだ、頭の中が1週間ずつずれていて、
今日は「残っている3枚の裏打ち作業」と強く思い込んでおり、
朝一で裏打ち用の糊を漉しておりました。
ところが、いざ作業を始めようと、自分の作業箱を開いてみると、裏打ち作業はすべて終わっており、
自分の作業ノートには「図に貼ってあった修正紙片のクリーニングと、破片の検討」の文字が…。

紙片の処理を行い、乾燥を待つあいだに、新しい資料(横冊)の調査。

そして、竪冊の製本に入りました。
本紙を1枚ずつ折り、1枚ずつ地を裁断したあと、縦横の最大値を計測して、余白を裁断します。
そのとき、またしくじってしまいました。

今回の竪冊は、綴じ代が少なく、かつ一部の文字がノドの部分ぎりぎりまで書かれていたので、本紙の全周に足し紙をし、
本来の綴じ穴を、本紙ぎりぎりまでずらすことにしていました。
綴じ穴は、追加した足し紙にではなく、あくまでも本紙に開けます。
将来的に、糊が剥がれる可能性もあるので、穴は本紙に開けておくべきだと判断されたからです。

そのために綴じる部分にも足し紙をしたのですが、
その余白を考えずに、1枚目を本紙ぎりぎりで裁断してしまったのでした!!

結局、その1枚目の綴じ代部分に再度足し紙をして、綴じ代を+5ミリほど確保して裁断しなおしました。
表紙でいきなりしくじってしまったので、出来上がりはこんな感じになりました(↓)。
修正:縮小
ちょっとわかりにくいですが、本紙に足し紙が2回足されています。残念です…。

こよりは、前回紹介したとおり、文字があった反古紙をり利用していたので、新しいものを作って結び直しました。

次回こそは、時間軸を戻し、しっかりと作業したいと思います(都合で、来週は休みます)。

〈研修日:2016/06/08 後藤恵菜〉
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