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古文書修補・研修日記90

2017年を迎え、白井市郷土資料館での古文書修補作業が再スタートしました。
今年もよろしくお願いいたします。

昨年に引き続き、館蔵資料の修補作業を進めています。
冊子の表紙だけが残った資料です。

見かけは竪冊ですが、表紙の裏・表に文字があり、綴じ部分が背の折り目に3箇所あったようなので、もしかすると本紙も両面に文字が書かれ、現在みられる書籍のような形態だったかもしれません。

こよりは1つしか残っていませんでしたが、とりあえず表紙から外し、広げて再利用すべくクリーニング作業をします。
写真左が、表紙からはずした状態。かなり劣化しており、解体作業中に3分割してしまいました。
それを、並びに注意し、小筆で少しずつ水分を加えながら広げていきます(写真中央→右)。
広げてみると、汚れている部分と比較的きれいな部分がわかります。表に出ていたところが汚れているのです。
この、汚れた部分を裏向きに、汚れが上にくるようにおき、ポリエステルでサンドしたら、通常通りクリーニングをします。
欠損している部分は、こよりと同じ厚みの和紙で補い、左右に10㎝ずつこより用の和紙を足し紙し、全体に裏打ち紙(こより用の和紙)を張ります。
こより・縮小
表紙は両面に文字があるので裏打ちはせず、虫損直しのみにすることになりました。
虫穴が非常に多く、午後半日かけましたが終わらず、次回へ持ち越しとなりました。

〈研修日:2017/01/11 後藤恵菜〉

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