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古文書修補・研修日記91

先日からの続きで、朝から、竪冊の表紙のみが残った資料を、ひたすら虫損直ししました(写真↓)。
表紙・縮小
左側に表紙のタイトルがあり、右半分が、裏表紙に相当します。そして、裏表紙の見返しに文字があります(透けて見えます)。

紙は虫穴が多くやや弱くなっていますが、表裏に文字があるので裏打ちはせず、虫損直しのみで対応しています。
ただし、天地の一部が欠けて弱くなっていること、そして若干本紙に歪みがあるので、四方に足し紙をして補強します。左右には喰い裂きにした和紙を使い、天地は欠損部分が隠れる程度の幅の直し紙を貼り、本紙と大幅に重なる部分はピンセットでつまみ取るようにします。

前回の午後と、今日の午後途中までかかり、ひたすらひたすら、虫損直しをしました。
皺伸ばし(軽く湿りを加えて皺を伸ばしたたあと、平らなボール紙にサンドして、しっかりおもしをします)をして、次回本紙の状態を確認したら、四方の余分な足し紙を裁断し、元の位置にこよりを結びつけて完成の予定です。

皺伸ばしのあと、本紙に使われていたこよりを作りました(前回のブログで紹介したもの)。

〈研修日:2017/01/18 後藤恵菜〉

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