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古文書修補・研修日記95

午前中は2点の状モノ資料に取り組みました。
2点とも虫損直しのみ、の作業です。

そのうち1点は、虫損(鉄炮穴)以外に、写真左のような裂損がありました。
この裂損には、前回のブログでも紹介した国立公文書館の方に教えていただいた直し方を実践してみました。

裂損の状態は、切り口の右側が上にくるような形で切れていることがわかりました。
そのため、右側の切り口の裏面に固糊をつけ、まずは切り口を貼り合わせます。

そのままでは弱いので、裏面から、写真右のような直し紙(和紙)を用意し、切り口に貼り付けます。
国立公文書館のときは、極薄の和紙を使用しましたが、今回は裏打ち紙を使ってみました。

裂損

全体の虫損直しが終わったあと、資料全体に軽く湿りを加え、平らなボール紙に挟んで、しっかり重しをして皺伸ばしをしました。
出来上がりが下の写真となります。切り口はあまり目立たないと思います。
裂損直し

午後は、目録上「開披不能資料」と書かれた資料に取りかかりました。
今、ほとんどのスタッフさんが勉強のため、あえて「開披不能資料」に取り組んでいます。半日かかっても資料の調査書作成は終わりませんでした。非常にきびしい資料です。
詳細は次回以降、紹介したいと思います。

個人的な都合で、8日・15日の修補はお休みします。

〈研修日:2017/03/01 後藤恵菜〉
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