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古文書修補・研修日記98

新年度を迎えました。
今年も白井市郷土資料館で古文書修補作業に、研修生として参加させていただきます。
よろしくお願いします。

前回の続きで、「虫損不開」資料の修補を続けています。
「ふのり」で固定させた資料に、虫損直しと裏打ちをする作業にとりかかりました。

「ふのり」をかけ、ポリエステルで挟んだまま乾燥させた資料に、ポリエステルの上から両面に湿りを加えます。
その後、虫損直しをする裏面を上にして、ポリエステルの上から薄糊(通常よりやや濃いめ)をかけ、和紙を安定させてからポリエステルをはがし、虫損直し→裏打ち紙貼り、という段取りをとります。

ただ、今回の資料は紙の状態が非常に悪く(弱く)、薄糊をかけてポリをはずすときも、ポリに和紙が付いてきてしまいます。
また、虫損直しをするときは、和紙本体に改めて薄糊をかけますが、糊を一刷毛すると、本紙がぽろぽろと丸まってしまいます。…どうにも手に負えません。

悪戦苦闘して裏打ち紙を貼り、現在乾燥中ですが、どうみても修補する前より状態を悪化させてしまったように思います(なんども刷毛でこするうちに、文字が崩れてしまうことも)。

いろいろな状態の資料があるので一概にはいえませんが、私の未熟さを認めつつ、今回のような本当に紙の状態の悪いもの(弱っているもの)は無理に虫損直しまでせず、ごく初期の段階(「ふのり」による本紙の固定)だけにとどめておくのも手なのではないか…と思いました。あるいは、「ふのり」をかけた後、無理に虫損なおしをせず、すぐに裏打ち紙を貼ってしまうのも有りなのでは…などと、自己反省しています。

「虫損甚大・不開」資料にチャレンジさせていただいたことに感謝しつつ、今回私が扱った資料に対しては、申し訳ない気持ちでいっぱいです。

〈研修日:2017/04/12 後藤恵菜〉
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