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古文書修補・研修日記102

今日は、下部が欠損し、継ぎ目が剥離していた状モノ資料を完成させる作業から始めました。

最初の状態は写真左(↓)のような状態でした(開披作業も一苦労…)。
当初は、剥離した資料をクリーニングして接合し、元の大きさの紙を推定して欠損部分に足し紙をし、虫損直しだけで終了しようと思っていましたが、思ったように皺が伸びなかったので、最終的には足し紙のあと、裏打ち紙を貼ることにしました。
現存していた上半分の紙から、おそらく本紙は竪5寸5分の大きさであろうと判断し、出来上がり寸法もそのように決めました。
完成した形が写真右(↓)です。皺はしっかり伸ばせたと思います。
下部欠損史料

続いて、両面に文字が書かれた状モノの資料に取りかかりました。
この資料は、前回クリーニングを済ませておきました(写真左↓)。
虫損が多いので本来なら裏打ちしたほうが作業は楽なのですが、両面に文字があるのでそれはできません。

通常の虫損直しは裏面から行いますが、今回の場合は完全に乾燥させた状態で、文字のない面から少しずつ虫損直しをしていきます。文字の位置を確認しながら、本紙を表にしたり裏にしたり…という作業を繰り返します。

どうしても表裏の文字が重なって虫損がある場合は、直し紙の繊維を重ねるようにして細かく穴を埋めていきます。
このような資料に使う直し紙は、できるだけ繊維の短いものを選んで使うのが重要とのことでした。

とりあえず、ほぼ一日かけて両面の直しを終えました。写真右(↓)は、糊の跡が乾いて波打っているので、軽い湿りを加えたあと、しっかり重しをして、皺伸ばしをします。
次回、はみでた直し紙を裁断したら完成の予定です。
両面虫損

次回も、手強い資料が待ち受けています…。
〈研修日:2017/05/31 後藤恵菜〉
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