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古文書修補・研修日記113

前回からちょっと間が空きました。

今日は、前々回から作業を始めた「虫損甚大」の状モノ史料の虫損直しです。
すでに1度紹介済ですが、修補前の状態は以下のような感じでした(↓)。前回、クリーニングが終わりました。
虫損大(縮小)

2枚の継紙で、現状では剥離しています。1枚ずつクリーニングをし、1枚ずつ、乾燥した状態で「虫損直し」をします。
裏打ちする予定ですが、仕上がりをきれいにするため「剥離した2枚の状を継いだあと虫損直しをして、一気に裏打ち紙を1枚で仕上げる」…というスピードが求められる作業に自信がなかったので、「1枚ずつ虫損直し→皺伸ばし→接合→裏打ち」…という手順をとることにしました。

1枚目(右側の状)からレーヨン紙をはずし、地の部分がかなり欠損しているので、「足し紙」をしました(2枚目にも「足し紙」をします)。それから「虫損直し」を始めましたが、一日やってまだ終わりません。

下の写真は、状の2枚目はまだレーヨン紙をつけたままで、2枚を繋ぐとこんな感じ…という出来上がりイメージです。1枚目は今日一日虫損直しをした後なので、比較的良くみえるかもしれませんが、まだまだ虫損がたくさんあります。
クリーニング後
「虫損直し」なので、印刀を使って作業したほうが楽なのですが、大きい虫損や細長い虫損には、まだ印刀がうまく使いこなせないので、手でちぎって作業しています。この状は紙の厚みが0.11ミリあり、通常よりやや厚めです。横山先生のお話では、こういう厚い紙のときこそ、印刀が威力を発揮するのだそうです(小さい穴を埋めるのに、厚い直し紙はちぎるのが大変なので)。
大きい虫損直しが終わったら、鉄炮穴には印刀を使いたいと思います。
なお、本紙が厚いせいか、虫損直しをした跡がいつも以上に「ひきつれ」たような感じになってしまいます。皺伸ばしをしっかりしなければいけないようです。

次回は11月15日(水)の予定です。

〈研修日:2017/11/08 後藤恵菜〉
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