東日本大震災は、私たちが経験したことのない、未曾有の大災害でした。そのため、被災直後は、歴史・自然資料をどのように救出するのが最善なのか、何を最優先するべきなのか、つねに手探りの状態で救出活動が行われてきました。
今回、資料ネットの会員の方から、「月報 国立国会図書館 No620」(2012.11刊)をいただきました。
その中に、二人の方が文章を寄せていらっしゃいます。「シリーズ 被災地の図書館は今(2)」(国立国会図書館 岡橋明子さん)、「一歩ずつ、前に 被災資料救援支援の現場から」(岩手県立図書館 沢口祐子さん)です。震災から1年経過したあとの、岩手県立図書館の救援活動について報告されています。被災から1年が経過したにもかかわらず、写真には泥にまみれ山と積まれた図書があったことがわかり、救出された図書をクリーニングする様子などが紹介されています。とくに、作業場所確保の問題、作業者の装備に関する記述は、今後起こりうるかもしれない救援活動に、今度私たちが参加するとき、参加者として十分に配慮しなければいけない問題をなげかけています。
国立国会図書館のホームページで、本誌のPDFファイルを見ることができますので、ぜひご一読ください。
(
こちらからみられます)
この報告を読んで改めて思うことは、あのような災害が二度と起こらないことを願いつつも、あの災害から、私たちはもっともっと多くの事を学ぶべきだということです。手探りで、無我夢中で行ってきた救援活動も、時間の経過とともに、よりよい方法があったことがわかり、実に危険な状況のなかで作業していたことにも気づかされ(黴の、モノや人への被害など)ます。
これらの経験談・体験談をみんなで共有し、将来へつなげることが大事だと思います。
後藤恵菜
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