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ネットワーク通信8:千葉大学 小関悠一郎さん

会員のみなさん、こんにちは。
この「ネットワーク通信」は
会員相互の交流をはかり、
また、資料ネットを広く世間の方に知ってもらうために行うもので、
会員が交代で簡単な文章をブログ・ML上に発信し、
それをリレー形式でつなげていこうというものです。
早速ですが、第8回目のリレー走者は
千葉大学の小関悠一郎さんです。
よろしくお願いいたします!

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ネットワーク通信8
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みなさん、こんにちは。小関悠一郎と申します。
前回走者の吉田和彦さんにご指名いただいてから、だいぶ時間が空いてしまいましたが、自己紹介を兼ねながら史料保存・救済への思いを記し、バトンをつなぎたいと思います。

◇略歴と研究のこと◇
私は、1977年、宮城県仙台市に生まれ、その後、高校卒業まで山形県南陽市に在住しました。
1996年から2008年まで、一橋大学社会学部・同大学院社会学研究科で日本近世史のゼミに所属し、近世の学問・思想や文化に関心を持って研究を進めてきました。大学院では、そうした関心のもとに、上杉鷹山の名で知られる米沢藩の藩政改革とそれに関連する事象を主たる対象として研究を行い、現在に至っています。
研究の過程では、いくつも旧家を訪問しましたが、以前は確かにあった史料が今はもう無い、と言われるようなこともたびたび経験しました。今思えば、こうした経験が資料救済の活動に取り組む原点の一つになっていると感じています。

◇仙台・宮城での経験◇
しかし、資料ネットの活動について自覚的に考えるようになったのは、2009年からの3年間、学振PDとして東北大学・仙台を拠点に活動する機会を与えられたことが大きな契機になっています。とりわけ、精力的な活動がよく知られている宮城資料ネットの会員として、その活動に参加したことは貴重な経験になりました。
ことに東日本大震災後は、地震・津波被害の爪痕が生々しく残る被災地にたびたび入って、被災資料の搬出や応急処置の作業に加わるとともに、毎週、東北大学で、搬出した被災資料のクリーニングや整理・写真撮影などに従事しました。こうしたことから、史資料が被災するという事態の発生を少しでも減らしたいという思いを強くしたのです。

◇災害前の備え◇
他方で、宮城資料ネットの活動に参加して強く感じたことは、災害時におけるすばやい行動の重要性もさることながら、(そうした行動をとるためにも)災害が起きる前に十分な備えをしておくことがいかに大切であるかということです。
宮城では、震災前も、史料を見てほしい旨の依頼や、それをうけた現地での史資料の調査や撮影、あるいは資料搬出の活動が毎月のように入り、私もその多くに参加しました。
こうした取り組みによって、史資料そのものの保存・整理が進んだことはもちろんですが、散逸する危険のある史資料がどこに所在しているかの把握、史資料保存に資する人脈や関係者・機関との連絡体制作り、これらが進んでいたことが、いざ災害が起きたときに大きな力になることを、震災後目の当たりにしたのです。


千葉大学教育学部に赴任すると同時に千葉資料救済ネットの運営委員になって2年目が過ぎようとしているところですが、これからも運営委員として、史資料所在調査や会員・関係者間の交流の促進などに少しでも貢献できるように取り組んでいきたいと思っています。今後ともどうぞよろしくお願いいたします。


次は、習志野市でご活躍の金谷千亜紀さんに、承けていただきたいと思います。

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リレー通信についてのお問合先
gyuyuka@gmail.com
その他のお問合先
chibasiryounet@gmail.com
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