今回は、違った意味で失敗してしまいました。
恐ろしいことに、研修日記を書いたつもりでいました。大いに反省…。
5月28日(水)も、白井市郷土資料館で古文書修補の研修をしてきました。
前回、思いのほかスムーズに「裏打ち」作業が終わり、今回は、点検作業をしました。
資料館では、「裏打ち」作業が終わると、紙のめくれがないか、ゴミや刷毛の毛、渋紙の繊維などが残っていないか、などという点を自分で確認してから、改めて資料館担当者のチェックを受けます。上記の再チェックと共に、文字の乱れがないか(文字の断片や欠落箇所が正しい場所にあるか)などを点検してもらうのです。そこでOKが出ると、冊モノなどは、綴じてしまう前に広げた状態で写真を撮り、やっと「裁断」「製本」に移ります。この、綺麗で平らな状態のときに写真を撮っておくのはとてもいいことだと思います。
一応私は近世文書が読める、ということで、今回は古文書の状態チェックと文字チェックを自分で行っていいことになりました。
実際確認作業をしてみると、渋紙を使っていた前半は、渋紙の繊維の残りがたまにみつかりました。後半から渋紙の代わりに茶色のカッターマットを使うようになってから、繊維が残っているケースはなくなりましたが、今度は虫損直しのし残しがみつかりました。不慣れなため…といえばそれまでですが、やはりチェック作業は重要だと思いました。
紙などの繊維が、本紙の表面に付いているときは印刀(シラガキ)やピンセット、目打ちなどで慎重にやれば取れますが、本紙と裏打ち紙の間に入っていた場合は、裏側(裏打ち紙の方)から、小刷毛などで湿りを加え、布団針などを使って繊維を抜き取ります。穴が空いてしまった場合は、少し固めの糊と補修用の和紙で穴を埋めます。
虫損を見落としてしまった箇所は、裏打ち紙の上からでも、再度虫損直しをしたほうがいいとのこと。ちょっと不細工ですが、ぜひやりましょう。
明日(!)は、残りのチェック作業をし、資料館の方に写真を撮ってもらっているあいだに、ボロボロの表紙・裏表紙の裏打ち作業をする予定です。欠損箇所があるので、和紙を補ったうえで、裏打ちすることになります。明日の報告は、間をおかないように…がんばります。
《研修日:2014年5月28日》
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