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古文書修補・研修日記8

先週は、仕事のため修補をお休みしてしまいました。

今日の午前中は、竪冊の表紙・裏表紙についていた紙片…を修補(「裏打ち」)しました。
これはちょっと特殊なケースなので、説明は省きます。

この紙片の「裏打ち」で大きな山を越えました。竪冊の本紙が開いている状態のうちにコピーをとり、その後、製本作業に入ります。
まずは、50枚の本紙を元の形…半分に折ります。結構な量です。
その後、紙の「地」の部分から裁断します。裏打ち紙を1ミリ程度残すように、1枚ずつ裁断機で裁断します。
縮小:裁断機
クリーニングをすると、和紙は伸びます。昔の和紙なので、必ずしも直線あるいは直角に切れているとは限りません。微妙なズレが出たりします。縦に折った本紙の天地・左右が必ずしもぴったりと一致するとは限らないので、「地」を裁断するときも、表と裏の余白を見極めながら裁断します。

約半年ぶりの裁断なので、慎重になりすぎました。
「まだまだ余白が多いねぇ」
と、横山先生からご指摘を受け、再度、慎重に挑戦。50枚の本紙です。結局、午後のほとんどをかけて、100回裁断することになりました。台ぎりぎりにものさしを当てると切りやすいということがわかりました。
そのあと、裁断したところから本紙の「天」までの長さ、小口からノドまでの長さを1枚ずつ、9か所測ります。50枚すべて測り、その最大値を出します。
来週は、その最大値+1ミリの数値に基づいて、裁断機で天の部分とノドの部分を裁断します。それぞれ50回ずつの裁断で済むように、慎重に丁寧に望みたいと思います。
《研修日:2014/06/18》
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