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古文書修補・研修日記18

継紙の状モノ資料を修補します。

本紙2枚を継いだ、1点の状です。継ぎ目が剥離しており、裏に継ぎ目印が押印してあります。
修補するときは、この印がきちんとつながるように、注意することになります。
それから、大きく欠損している箇所があったので、「裏打ち」をすることになりました。

継ぎ目印

まずは、1枚ごとに、通常通りのクリーニングをします。

今回の作業で注意することは、「裏打ち」をすることによって、裏打ち紙で覆われて隠れてしまう継ぎ目印をどうするか、ということです。
白井市郷土資料館では、裏面にある文字や押印の部分は裏打ち紙を剥がし、その部分が見えるように処理することにしています。

この資料については、まず裏面の押印部分に「雁皮紙(がんぴし)」を貼ります(写真↓左)。雁皮紙は非常に薄いので、文字の上から貼っても、文字が透けて見えます。
そのあと、必要な箇所の虫損直しをして、裏面全体に「裏打ち紙」を貼り、押印部分の「裏打ち紙」をむしりとる作業をしました(写真↓右)。
継ぎ目の修補

それから、継紙を修補するときに注意しなければいけないのは、それぞれの本紙が直角に裁断されているか、確認することです。
実は、本紙は必ずしも直角に裁断されている訳ではありません。微妙な台形になっているものもあります。
クリーニングすると、その歪みが顕わになるので、継ぎ目に字がかかっていて、その字を合わせてみたところ、天地の長さが合わなかった…などということが起こり得るのです。

今回の資料は2枚を継ぐだけでしたが、クリーニングしてみたら、天の部分が斜めに裁断されていることがわかりました。
そのため、天の部分に「足し紙」をしておいて、後日、2枚の紙を継いだときに縦の長さを調整できるようにしました。

次回は、継ぎ目印にかかっている虫損を、表から「虫損直し」し、作業が間に合えば、紙を継ぎ、裁断します。
〈研修日:2014/9/10 後藤恵菜〉
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