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旧東京帝国大学生産研究所跡地 木造校舎の解体中止を求める要望書の提出について

以前、本ブログでお知らせしました旧東京帝国大学第二工学部木造校舎について、歴史学研究会が中心となり、保存を求める要望書を提出しました。
千葉資料救済ネットもこの要望に賛同し、千葉歴史学会・茨城史料ネット等と共に、連名で要望書を提出いたしました。

千葉大学西千葉キャンパスに接する旧東京帝国大学生産研究所跡地には、戦時期に建てられた木造校舎2棟が現存していますが、現在解体計画が進行しています。
戦時期の様相の一端を今に伝える貴重な歴史的建造物が、文化財として保全され、後世に受け継がれていくことを望みます。
旧東京帝国大学第二工学部木造校舎の保存を求める要望書(確定版)_ページ_1
旧東京帝国大学第二工学部木造校舎の保存を求める要望書(確定版)_ページ_2

旧東京大学生産研究所跡地 木造校舎の解体(予定)について


千葉大学西千葉キャンパスに接する旧東京大学生産研究所跡地(以下、旧生産研跡地)に現存する木造校舎の解体(予定)について、2021年7月16日付東京新聞に記事が掲載されています。

https://www.tokyo-np.co.jp/article/117035?rct=thatsu

千葉歴史・自然資料救済ネットワークとしても支援が出来ないかと考えており、以下、簡単に経緯を説明いたします。

二工木造校舎2     二工木造校舎 
 二工木造校舎アーカイブズ https://niko-u.com/ より

旧生産研跡地及び千葉大学西千葉キャンパスは、1942年に設置された旧東京帝国大学第二工学部の跡地を利用したものです。
第二工学部はアジア・太平洋戦争の開戦直後の1942年4月、時局柄、軍事研究を含む工学技術者養成の要望の高まりを受けて開学しました。
周辺には、鉄道第一連隊や陸軍兵器補給厰などのほか、千葉陸軍戦車学校や千葉陸軍防空学校などがあり、「軍都千葉」における研究・教育機関の一つとして位置付けられます。

この旧生産研跡地には、戦時期にかけて建てられた木造校舎2棟が現存します。
2017年には東京大学生産研究所が柏市に移転したため、跡地利用について東京大学・千葉大学・千葉市の三者で開発計画が進められていますが、そのなかで木造校舎を含む全ての建造物の解体(更地化)が計画されています。

大学キャンパスの移転やその後の再開発計画に伴って貴重な歴史的建造物が失われようとしています。
東京大学や千葉大学の教員有志が保存と活用を求める働きかけを行っていますが、千葉歴史・自然資料救済ネットワークとしても支援が出来ないかと考えております。

まずは現状とその問題点ついて広く共有し、できる限りの取り組みを行っていきたいと思います。
今後も状況に応じた対応を検討していきたいと思いますので、ご協力のほど、どうぞよろしくお願いいたします。(檜皮・小関)


地域歴史文化フォーラム福島の報告書をご寄贈いただきました。

当ネットへの寄贈資料をご紹介いたします。

先日、地域歴史文化フォーラム福島「東日本大震災・原発事故の記録・記憶を伝える―ふくしまの資料保全活動の10年―」報告書を、神戸大学よりご寄贈いただきました。

同書は、2020年11月29日に科学研究費補助事業特別推進研究「地域歴史資料学を機軸とした災害列島における地域存続のための地域歴史文化の創成」主催で開催されたフォーラムの報告書です。

地域歴史文化フォーラム福島

ご寄贈くださいました神戸大学様には厚く御礼申し上げます。
寄贈資料は、当ネットの事務局で保管しております。


千葉市在住I氏所蔵資料の調査・保存活動について

2020年度から運営委員を中心に取り組んだ、千葉市在住Ⅰ氏所蔵資料の調査・保存活動について報告いたします。

茨城県出身者の中国戦線での従軍関係個人史料を主とするⅠ氏所蔵資料の保存活動は、所蔵者から相談を受けた茨城史料ネットより、当ネット共同代表(檜皮)に照会があり、千葉市立郷土博物館(千葉市史編さん担当)の協力を得て行ったものです。

以下、具体的な活動について報告します。

〇第1回Ⅰ氏所蔵資料調査
・日時:2020年10月8日(木) 
・場所:千葉市立郷土博物館
・参加者:当ネット4名(久留島浩・檜皮瑞樹・小関悠一郎・鈴木凜)、千葉市史編さん担当、史料所蔵者(Ⅰ氏)
・作業内容:所蔵者からの聞き取り、史料現物の確認、取扱について打合せ

史料

調査風景


〇第2回Ⅰ氏所蔵資料調査
・日時:2021年4月7日(水)
・場所:千葉市立郷土博物館
・参加者:当ネット3名(久留島・檜皮・小関)、千葉市史編さん担当、埼玉大院生1名、千葉大学部生3名
・作業内容:史料撮影、仮目録確認(千葉市史編さん担当作成)
※4月24日(土)補足調査(檜皮)

〇茨城への引き渡し
・日時:2021年6月13日(日)
・場所:千葉市立郷土博物館
・立ち合い者:檜皮、佐々木氏(茨城ネット)、千葉市史編さん担当

当該史料は、6月15日(火)に茨城県内最終保管先への搬入が完了しました。
復員後の生活を詳細に綴った日記をはじめ、貴重な史料が含まれています。今後、保存・活用されていくことを期待したいと思います。

この間、貴重な史料をご寄贈いただいた所蔵者様、茨城史料ネットの皆様、千葉市立郷土博物館、その他ご協力いただいた皆様に厚く御礼申し上げます。


台風15号被災資料救済活動(3/9、館山市にて)

2019年9月25日付けのブログ記事で報告した、館山市での被災資料救済活動の続報です。

NPO法人安房文化遺産フォーラムからの要請を受け、
2020年3月9日(月)に、運営委員5名が館山市に赴き、同法人が管理している資料(水損資料)の乾燥処理を、同法人メンバー等と協働で行いました。
※ 緊急事態宣言発令前ではありましたが、移動・作業に際しては、可能な限り、新型コロナウイルス感染症拡大防止には留意しました。

対象資料は、台風15号による水損被害を受けた直後に、同法人が家庭用冷凍庫で凍結処理をしていたものです。
今回は、凍結処理後の対応を当ネットの運営委員が説明・実演した後、
運営委員・法人メンバー協働で、①ヘラを用いた資料の解体、②密封可能な袋・新聞紙・掃除機を用いた撥水、③新聞紙を用いた更なる撥水・乾燥という作業を行いました。

①ヘラを用いた資料の解体 写真:作業①
作業当日までに、自然乾燥をしていただいています。
資料にカビが発生しているので、防じん用のマスクをして作業します。

作業②密封可能な袋・新聞紙・掃除機を用いた撥水  写真:作業②
用意していた布団圧縮袋のサイズが大きく、掃除機で空気を吸い込みきれなかったため、資料保存用品(モルデナイべ)を使用。「その場でできる最良のことをする」「すぐに用意できるもの・あるものを使う」ことで、資料は救済されていきます。

なお、現在は、
新型コロナウイルス感染症の影響により、マスク・アルコールといった、資料保全・救済のために必要な資材を手に入れることが難しくなっています。
また、資料保全・救済のための活動には、通例、人の移動や自宅外での活動が伴います。
当ネットとしても、社会の状況を踏まえたうえで、すべきこと・できることを考えながら、活動しています。

制約がある状況下ではありますが、可能な範囲で対応させていただきますので、
資料のことで当ネットに頼みたい・聞きたいことがあれば、代表メールアドレスまでご連絡ください。
(小田記)

大雨による被害状況の確認について

今回の低気圧に伴う大雨により、浸水等の多くの被害が出ております。
被害に遭われた方々に、心よりお見舞申し上げます。

当ネットでは、先の台風被害の際と同様に、官民を問わず、広く被災資料の有無
について、情報を収集しており、今回の大雨による浸水被害では、県内の民間所
在の古文書資料に水損被害が出たところがあることが確認されました。

資料のレスキューが必要な場合には、人手や資材の提供等についてご相談に応じ
ることができます。
お気づきの点やご要望などがありましたら、当資料ネット
(chibasiryounet@gmail.com)までご一報いただければと存じます。

台風15号被害 現地報告(南房総市①)

10月1日(火)、南房総市を訪問し、歴史資料等の被害確認を行ってきました。訪問者は当ネットワーク運営委員2名・同会員1名(小関・後藤・鈴木)です。今回は訪問先のうち、特に早急な処置が必要と思われた某寺の被害についてご報告いたします。

南房総市の某寺では、本堂裏側の屋根瓦が多数破損、本堂全体に雨水が浸入してしまったとのことです。
(写真左:屋根写真)

本堂屋根破損に伴う雨漏りにより、畳等が濡れ(既に処分済)、白壁には水が上から垂れた跡がはっきり残っていました。特に憂慮されたのは、明治初年に描かれた天井絵・欄間絵にカビが生じてしまっていることです。
(写真右:天井絵写真)
長泉寺 ・ブログ用

この天井絵は、例年、地元の子供達に見せる機会があるものだということです。
絵1枚ずつに寄進者名・村名が書かれており、子供達は絵を見て初めて古い村の名前(近世村名)を知ったり、自分の先祖の名前を見出したりするそうで、地元の歴史を学ぶための貴重な素材ともなっているものです。

現ご住職・前ご住職は、何とかしたいが対応に苦慮していると話されていました。

訪問時は天井絵ということもあり対処できませんでしたが、今後、何らかの処置が可能な場合、連絡を取って対応していくことになっております。
この件でお気づきのことがおありの方は、ご助言等ぜひ当ネットまでお寄せいただければ幸いです。

支援協力のお申し出③

愛媛・茨城・熊本・新潟(下記URL)の資料ネット・関係者の皆様、および(株)資料保存器財様から、台風15号の被害対応に関連する支援協力についてお申し出をいただきました。

新潟ネット
http://nrescue.s1006.xrea.com/

また、愛媛資料ネット様からは南房総市の文化財被害についてご連絡・ご教示をいただいております。

関係者の皆様に厚く御礼申し上げます。

「無酸素パック モルデナイベ」ご提供のお申し出もいただいております。
被災資料の運搬や一時保管など、昨年の西日本豪雨時にも広島・岡山・愛媛での対応に提供され、フル活用されたとのことです。
https://www.hozon.co.jp/archival/product_other_2.html

台風15号被害 現地報告(館山)

9月17日に訪問した館山市域等の状況について、ご報告いたします。
参加者は運営委員の立野・小田・黒田です。五井駅で合流し館山自動車道で南下しましたが、館山に近づくに従って建物被害が深刻な様子でした。

まずNPO法人安房文化遺産フォーラムの第1事務所(館山市館山)で、事務局の方お二人にお会いしました。第1事務所が雨漏りしたため、葉書・書簡・植物標本などの資料を小学校の廃校舎に移動する作業を行いました。
移動の途中で、より甚大な被害を受けたという第2事務所に立ち寄りました。ここは安房自然村という宿泊施設の裏手にあるトタン屋根の建物で、普段はこの場所で資料の保管・整理作業を行っていたそうです。が、屋根が吹き飛んでしまい空が見える状態でした。被災した資料は廃校舎に移動済みでしたが、回収しきれなかった資料が散見されたため急遽レスキューに入りました。
館山1

古い調査資料やレコードなどの資料も現場に残っている状態でしたので、これらをひとまず屋根のある部屋に運び込み、翌日予想されていた降雨に備えました。特に水損の激しかった資料はNPO法人事務局員の冷凍庫で保管、奇跡的にほとんど濡れなかった一部の資料(段ボール一箱分)はNPO法人代表宅で保管されています。

第2事務所での作業後、廃校舎に移動されている資料の確認に行きました。整理途中のため目録はありませんが、資料群ごとのおおよそのまとまりは保たれていたので、事務局の方と確認しながら、箱ごとに中の資料の出所がわかるようにメモを付け、写真を撮りました。これらのうち、湿っているものは広げて乾かしましたが、既にカビが広がりつつあります。アルコール噴霧の方法などを説明し、詳しくは後日作業マニュアルを送付することにしました(9月18日に発送)。
館山2 館山3

廃校舎には電気が通っていたので、作業場所として使えそうです。人手は少ないそうですが、「自分たちが守ってきた資料」だという意識が強く感じられましたので、連絡を取り合いながら先方の求める支援をする必要があるかと思います。(黒田)

停電・空調不全時の湿度管理について

先日配信した資料館における停電時の湿度管理の問題(9月16日既報)につきまして、当資料ネットに宛てて県内外からいくつものご助言をお寄せいただきました。
その一部を当ネットで取りまとめ、ご紹介いたします。
なお、以下の内容はお寄せいただいたご助言に基づきつつ、当ネットの責任で取りまとめて発信するものです。状況により適切な対処方法は異なりますので、ご留意いただければ幸いです。

資料保管場所における停電・空調不全時の湿度上昇への対処について
・指定物件があれば緊急的な避難が必要
・他の資料についてはトリアージの上対応
→顔料のついている絵画(日本画のようなもの)・皮革製品等は、一時的に別の安全な場所へ移動、あるいは蓋つきのコンテナ(蓋のあるテンバコでも可)に入れてアートソーブで調湿。
→影響の少なそうな出土資料、比較的湿度変化に強い和紙の文書類(特別貴重なもの以外)は後で対応
・市販の除湿剤は自然史系の収蔵庫で使っている例あり
・温度、湿度、酸素のどれかをコントロールして劣化要因を除去することが有効
・シリカゲルの使用が良い
・除湿剤が史料に直接触れなければ問題ないと思われる
・脱酸素剤とともに密閉することで菌の繁殖を抑えることができるとの報告あり
・安定的な対応ができる体制を確保してから短期間で対応するのが良い
------以上
久留里城址資料館5

この他にも、今回の台風被害に関して、県内外から様々なご知見をご提供いただいております。
ご知見をご提供くださいました皆様には厚く御礼申し上げます。

県内の関係者の方でお困りのことがありましたら、当ネットで、ご連絡を取らせていただきながら、差し障りのない形で発信し、情報提供を呼びかけることができます
何かございましたら、ぜひご一報ください。

また、県外の資料ネット・関係者の方から、必要な資材等の提供についてもお申し出をいただいております。
歴史・自然資料への台風被害の対応に必要な資材等についても、ご要望がありましたら、どうぞお知らせください

(小関・記)

Appendix

プロフィール

千葉資料救済ネット

Author:千葉資料救済ネット
本ネットは、災害などによって
歴史・文化・自然資料への悪影
響が県内で起こった時に、資料
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ために結成されました。
歴史・文化・自然資料に興味・
関心を持つ人々の連携を推進す
ることによって、有効な救済活
動を実現することを目的として
います。

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